スナークの憂鬱

場末の基礎系大学教員がね、ときどき何かを吐き出したり、真顔で法螺を吹いたりする。

著者順でモメる前に

ここ数日は論文の著者順について記述しています。

 

まとめると、生命科学系や医学・医療系では論文に記載される著者の順番に意味があり、調査を行い論文を執筆した人が第1著者になります。で、2番目以降は貢献度順ですね。

 

貢献度を加味せず、2番目以降の順番を職位の低い順とかで並べると怒られます。

 

第1著者と同等に責任を持つ連絡著者に誰がなるのかも重要でした。

 

 

 

これら以外にも揉め事の種は転がっていて・・・「1. 研究に貢献したのに著者として名前が載らない・載せない」とか、「2. 勝手に著者に入れられた」というのもよく聞きます。

 

1はパワハラアカハラとセットになっていたりするので要注意。誰かの研究を手伝うとき、誰かに手伝ってもらうときには、必ず著者として入る・入らないについて合意しておきましょう。

 

2は、特に臨床系の方で多い印象を受けます。「論文の著者に入れて投稿しといたからありがたく思え」的な感じの連絡が来ることもあって、イラっとすることもあります。

 

そもそもジャーナルの投稿規定で「全著者が論文の投稿を承認している」と明記されているはずなのに事後報告ってどういうことなんでしょう?

 

これはガチの研究者ほど忌み嫌う行為なので注意しましょう。というか、そもそも投稿規定に違反していますし、なにより研究倫理に違反しています(ギフト・オーサーシップ)。

 

 

以上、徒然にオーサーシップについて書き連ねましたが、本当にデリケートな問題で、古今東西でトラブルを見聞きしますし経験もしてきました。

 

こうならないためには、「研究をはじめたとき」には著者についてある程度決めておくべきかなと思っています。途中で手伝ってくれる人が増えたり、思いのほか貢献してくれた人がいたりしたら、そのつど順番を見直したりすると良いです。遅くとも「論文を執筆し始めたとき」には著者とその順番について周囲に相談しましょう。

 

研究を指導する立場にある人が率先してやらないといけませんね。

 

 

amp-on-tongue.hatenablog.com

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