昨日話題にした常温常圧超伝導 に関する論文が公開されていたプレプリント公開サイトは、arXiv(アーカイヴと読む)といいます。
arXivは、時間のかかる査読(著者以外の専門家による論文審査、ジャーナルへの掲載可否が決まる)を受ける前の原稿(プレプリント)を公開するサイトです。早期に情報交換できるように、というのが基本スタンスだそうですが、査読の速さによっては後発論文が先に世に出てしまうので「先に言い出したのはワシや」と宣言するために使用されているように思います。
なお、生物系だとbioRxiv、医学・医療系だとmedRxivというプレプリントのサイトがあります。
私が大学院生を指導する際には、これらに掲載されている論文は参考にするなと伝えています。どこかで誰かが、『プレプリントは捌く前のフグだから素人が手を出したら死ぬ』みたいなことを言っていて、ほんまそれ。
正規の査読プロセスを経て世に出た論文ですら誤っていたり再現性が無かったりするのに、査読前の論文を大学院生が参考にするのはかなり危ない。というか怖い。