スナークの憂鬱

場末の基礎系大学教員がね、ときどき何かを吐き出したり、真顔で法螺を吹いたりする。

自誌引用を強要するジャーナル(JOURNAL IMPACT FACTOR)

昨日紹介したジャーナルの例は「こんなに良い論文がうちから出てるのに・・・」程度の言い回しでしたが、もっとダイレクトに自誌引用を強要するようなコメントを送ってくるジャーナルもありました。

 

下記、10年以上昔に知人から転送されてきたものですが衝撃的だったので残してあります。

 

自誌引用を強要するようなメール


これは査読者からではなくEditorからの文章なのですが、引用文献の10%以上をそのジャーナルが過去に掲載した論文にしろ(ご丁寧にURLまで)、とか、できないなら他に投稿したら?といったことまで書かれています。こんな証拠を残すようなメールを送ってくるあたり、ちょっと頭がアレなんじゃないのかと思わないでもないです。

 

自誌引用が半分?


このジャーナルのJIF(実線)とJIF without self cites(点線)の推移も載せておきます。さすがに名前とスコアは伏せました(国内の某学会が発行しているジャーナルです)。自誌引用を除いたスコアが半分かそれ以下になっていた・・・ということは、半分かそれ以上を自誌から引用していたということになります。ええっ・・・。

 

2014年を境にこのジャーナルのインパクトファクターは算出されなくなりました。確か当時の除外理由に『不自然な変動』というようなことが書かれていたように記憶しています。

 

このジャーナルは現在、医学系・医療系の残念教員が業績をカサ増しするためのジャーナルとして機能している様子(個人の感想です)。クソ論文の宝庫です。

 

高額な掲載料を取って儲けようとしているわけではないようなのでハゲタカジャーナルの定義からは外れるのかもしれませんが、存在意義は極めて低いと思います。科研費申請書でこのジャーナルに掲載された論文を出しているとマイナス査定にする先生もいるとか・・・

 

 

amp-on-tongue.hatenablog.com