スナークの憂鬱

場末の基礎系大学教員がね、ときどき何かを吐き出したり、真顔で法螺を吹いたりする。

国内の医学部・医大が出版するジャーナルのインパクトファクター(2023年発表:2022 JOURNAL IMPACT FACTOR)

今年はインパクトファクターが新たに付与されたジャーナルが増えたと聞いて、国内の医学部や医大が出版している学術誌をまとめてみました。

 

ここ10年ほどは、下記5誌にだけJIFが付与されていました(たぶん)。

 

2022-JIF 2.2
 Tohoku Journal of Experimental Medicine(東北大)

2022-JIF 1.0
 Yonago Acta Medica(鳥取大)

2022-JIF 1.0
 Journal of Nippon Medical School(日医大

2022-JIF 0.9
 Nagoya Journal of Medical Science(名古屋大)

2022-JIF 0.5
 Acta Medica Okayama(岡山大)

 


今年は新たに4誌にIFが付与されたようです。関係者は大喜びかな?

 

2022-JIF 2.0
 Keio Journal of Medicine(慶應大)

2022-JIF 0.8
 Fukushima Journal of Medical Science(福島県医大

2022-JIF 0.7
 Journal of Medical Investigation(徳島大)

2022-JIF 0.5
 Bulletin of Tokyo Dental College(東京歯科大)


慶應大のジャーナルはいきなり2.0も出していて、投稿先に困った論文の投稿先として魅力的な投稿先に見えてきますね。ただし年間の出版論文数が12(2020年)、15(2021年)と少ないので(これらの被引用回数が55回で、JIF=2.0)、今後の変動幅は大きいかもしれません。JIFが付いたことで掲載数がすごく増えて安定していく可能性はありますね。

 

ちなみに東北大のジャーナルの出版論文数は105(2020年)、104(2021年)、被引用回数が459回でJIF=2.2となっているようです。安定した出版数と被引用数ですね。さすが100年以上の歴史のあるジャーナルは違います(追記:名古屋大のジャーナルも100年、岡山大のジャーナルは95年、慶應大のジャーナルは70年の歴史があります)。

 

最後にこれらのJIFの過去10年の推移をグラフにしておきます。他にも国内の医学部・医大の出版している学術雑誌があるかもしれないので、もしご存じでしたら教えてください。

 

2023国内医学部・医大雑誌JIF推移